不調を訴える心と体の機能改善を目指す代替医療

不調を訴える心と体の機能改善を目指す代替医療

メディカルアロマって何?

今話題の「メディカルアロマ」をご存じですか?簡単にいってしまえば、ハーブなどの薬用植物を用いて人間の体に備わっている自然治癒力を高めることを目的とした治療法のことで、ヨーロッパを中心に広まっています。フランスやベルギーではハーブはとても身近な存在です。日本における漢方のような存在だといえばわかりやすいかもしれませんね。人々の暮らしに寄り添ってきたメディカルアロマは1930年頃には体系化され、医療の1つとして活用されるようになりました。
日本ではどちらかといえば植物の香りを利用したリラクゼーションとしての側面が強いので医療として活用されているのは想像しにくいかもしれませんが、そのように考えるのは最初に入ってきたメディカルアロマがイギリス式だったからです。同じヨーロッパ圏ですが、イギリスは医療というよりも香りからリラクゼーション効果を得るためにメディカルアロマを活用していました。そのイギリスの考え方がそのまま日本に入ってきたため「メディカルアロマはリラクゼーション効果を得るもの」、という考え方が主流になったんですね。

フランス式も活用されるように

1990年代に入るとメディカルアロマには心身に働きかける効果があるとして医療現場でもフランス式のメディカルアロマを活用しようという動きが活発になりました。
手術や薬品の投与だけでなく体に備わっている自然治癒力を穏やかに引き出すメディカルアロマは現在さまざまな診療科で活用をはじめています。例えば、心療内科や精神科ではうつ症状の緩和に、産科・婦人科では更年期障害や月経前症候群(PMS)、分娩時の痛みの緩和に、眼科や歯科では麻酔の補助や患者さんの緊張緩和に、皮膚科ではアトピー性皮膚炎の改善に活用されています。
メディカルアロマには植物の成分が濃縮された精油のにおいをかいで脳に作用させる方法と肌に塗布する方法、経口摂取で臓器や器官に作用させる方法などいろいろありますが、診療科によって使い分けているようです。
残念ながら、メディカルアロマを活用した治療はまだ科学的な立証データが不足しており、健康保険の対象外なので積極的に採用している病院はそこまで多くありません。ですが、直接的な効果だけでなく手術や薬品の投与だけではフォローできないメンタル面のケアもできる!と大きな期待が寄せられています。
日々、さまざまなストレスにさらされている現代人の心と体を癒やすメディカルアロマは今後さらに注目を集めることでしょう。メディカルアロマの知識はさまざまな場面で役立てることができます。資格を取得するなら今がチャンスですよ。前向きに考えてみてくださいね。

注目を浴びているメディカルアロマ